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場所?感覚?メディア -「柳ヶ瀬」

2022年度

人々との交流やメディアを通して場所体験を異化し、思考する

今年度から発足したプロジェクト「場所?感覚?メディア 」では、参加メンバーが実際に場所を訪れ、感じ、考えたことを、ある形へと変換し、表し、語り合ってきた。そのプロセスの中でまたあらたな「場所」のイメージが生まれ、わたしたちの「感覚」も 変容していくーこのようなテーマを共有しながら作品制作、展覧会企画に取り組んだ。

今回の展示では「柳ケ瀬」という場所に焦点をあてリサーチと作品制作をおこなった。集合的な写真作品の「Yanagasense(ヤナガセンス)」では、プロジェクトメンバーそれぞれの視点によって切り取られた写真が展示され、合成されるイメージとしての「ヤナガセ」が浮かび上がった。もうひとつの音響作品「メトロノーム?ウォーク in 柳ヶ瀬」では、各々のメンバーがメトロノームとマイクを持って歩行した音響的軌跡が、ギャラリー内で複数の線として絡み合っていった。

  • 会場

    ビッカフェ(やながせ倉庫?岐阜市)

  • 期間

    2022.10.17 - 2022.10.31

目的と成果

今回の展示では「柳ケ瀬」という場所に焦点をあて、リサーチと作品制作をおこなった。ある都市の時代による変遷を「感覚」的にとらえ、その表象をもとに様々な議論をおこなうことが目的であった。この企画では、制作過程におけるリサーチや地域の人々とのやり取り、交流がとても重要であった。柳ヶ瀬出身で、街の活性化に取り組んでいるビルオーナーの方、あるいはこの街出身の映像人類学者とのトークでは、より広く社会的、文化的な文脈で「場所」の問題に触れることができた。また会場となったビッカフェは、地域での文化的交流の場として機能しており、ゲストの紹介やオーディエンスへの呼びかけなど多大な協力を得ることができた。

IAMASの役割

写真や映像、音響による作品展示によって、柳ヶ瀬という場所の多様な見方を提示し、それをもとに来場者と対話する機会をもつことができた。IAMASの参加メンバーにおいては、人々との出会い、新たに交流する機会にもなった。地域の方々の展示作品に対する反応としては肯定的な意見がある一方で、「表層的で違和感がある」という批判もあった。このような実際的なやり取りを通じて、人々との関わり、場所との関わりを再考する場をもつことができた。

  • 担当教職員

    • 前林 明次
    • ジェームズ ギブソン
    • 小林 昌廣
  • 運営

    主担当:
    前林 明次(IAMAS教授)

    副担当:
    ジェームス?ギブソン(IAMAS准教授)
    小林 昌廣(IAMAS教授)

    カフェ?ギャラリー主催者:
    堀江 俊宏??(カフェ経営者)

    トークゲスト:
    宮下 十有(椙山女学園大学 文化情報学部 メディア情報学科?? 准教授)
    上田 哲司(「やながせ倉庫」管理人)

    関連プロジェクト:
    場所?感覚?メディア

  • スケジュール

    2022.10.01 – 16 制作
    2022.10.17 – 19 搬入?設営
    2022.10.20 – 31 展示
    2022.10.22, 23, 29, 30 トークイベント開催