アイデアスケッチ—アイデアを〈醸成〉するためのワークショップ実践ガイド
本学のJames Gibson准教授、小林茂教授、鈴木宣也教授、赤羽亨准教授が書籍『アイデアスケッチ—アイデアを〈醸成〉するためのワークショップ実践ガイド』をビー?エヌ?エヌ新社より刊行いたします。この書籍のエディトリアルデザインは卒業生の田中佐季さんが担当しています。
本書は、本学で10年以上にわたって醸成されてきた方法論「アイデアスケッチ」をまとめたものです。2001年に世界初のサービスデザインコンサルタントとして設立された「live|work」に参加して創業者らと共に活動したGibson准教授は、2005年にこの方法論をIAMASに導入しました。アート、デザイン、エンジニアリングなど、様々な分野の教員と学生が混在するIAMASの環境で、アイデアスケッチは共通言語として機能し、展覧会やワークショップなどを通じて外部から注目を集めてきました。
新規事業開発の現場に関わっている方であればよくご存じのように、創造的になるとか、多くのアイデアを生み出すといったことは実際には比較的容易です。むしろ、そこから先に待ち構えている様々なハードルをどのように乗り越えるかこそが遙かに大きな課題です。アイデアスケッチの特徴は、あるプロジェクトのステークホルダー全員が簡単なルールに従ってアイデアをスケッチすることです。これによって全員が、自分の関わったアイデアを何とか実現したいという想いを持つ当事者となり、実行される可能性が高くなります。
企業や政府がサービスデザインの重要性に注目し、多くの人々が新規事業開発やイノベーションに取り組んでいる今こそ、この方法論を言語化して共有すべきタイミングであると考え、刊行に至りました。
文:小林茂(bet36体育在线-体育投注官网@ 教授)