第8回甲南女子大学メディア祭 niwa ayano「for the light surface」
第8回甲南女子大学メディア祭で卒業生の丹羽彩乃さんによる展示niwa ayano「for the light surface」を行います。この展示のコーディネートを、卒業生の高尾俊介さんと水野勝仁さん(ともに甲南女子大学文学部メディア表現学科講師)が担当しています。また卒業生の時里充さん、萩原健一さんが制作協力として携わっています。
「for the light surface」は、丹羽彩乃さんの修士作品としてIAMAS 2017に出展されました。今回はさらにアップデートされた作品展示となります。ぜひご覧ください。
にわの作品はそれらの図像を構成する光が跳ねている感じがする.それは,作品の構成に由来するものだろう.《for the light surface》は映像を表示するディスプレイの上に,水玉などのパターンを描いたアクリル板が重ねられている.さらに,ディスプレイとアクリル板に対して,プロジェクターの光が投影され,ディスプレイの光とプロジェクターの光とが絵の具によるパターンをサンドしている.パターンはディスプレイの光を遮りつつ,プロジェクターの光に照らされる.光とモノとの重なり合いのなかで,光に挟まれたパターンは常に光を遮るものでありながら,映像を貫く穴のように見えるときがある.ディスプレイとプロジェクターから放たれるふたつの光は,にわが描いたパターンの上で出会う.光と光とが重なり合い,映像に穴をつくり,ディスプレイの光がパターンを超えると同時に,プロジェクターの光がディスプレイに吸い込まれ,光が合成される表面が生まれるのである.その瞬間,にわが描くアニメーションは光自体のダンスに変わる.