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TOKYO MELODY 1984 坂本龍一図書資料展

2023年5月29日から7月24日まで、本学附属図書館の展示スペースにて、「TOKYO MELODY 1984 坂本龍一図書資料展」を開催します。本展では、2019年度に国際日本文化研究センターとの共同研究会「マス?メディアの中の芸術家像」で使用した、坂本龍一さん(1952?2023年)に関する研究資料のうち、1984、85年に刊行された雑誌や書籍を約100冊、展示します。会期中には、展示物の解説等、イベントを企画しています。開催日等は、図書館のHPで告知します。また開館時間等も同HPで確認の上、ご来場ください。本展企画は松井茂図書館長と渡辺基尚司書によるもので、会場構成は卒業生の冨田太基さんです。

TOKYO MELODY 1984 展示書籍リスト(PDF)

 


坂本龍一:マスメディアの中の芸術家

松井茂(IAMAS図書館長)

 坂本龍一(1952?2023年)の活動を、アートヒストリーとして振り返るとき、YMOが1983年末に散開し、ソロ活動を始めた1984年が注目されます。なぜなら、本本堂(出版社)とMIDI INCにSCHOOLレーベルが始動し、音楽に留まらない言説空間を巻き込んだメディア?パフォーマンスの実践が始まるからです。
 YMOの活動を通じてマスメディアの寵児となった坂本は、自身への社会的な注目を「抑圧」として意識しました。他方でこうした状況と現象を活用することで、新たな芸術表現を構想した側面があったようにも見えます。本展では、1984、85年に刊行された雑誌──音楽、美術、文芸の専門誌やミニコミ誌、さらに総合誌、週刊誌や大衆誌など──と書籍を振り返ることから、坂本が実践したメディア?パフォーマンスを検証します(*1)
 誌面には、領域横断としてのパフォーマンス、脱構築への期待、バブル目前、未だローカルな性格をとどめながら情報都市化する「東京」の時代感覚が溢れています。1984年に来日したナム?ジュン?パイクやローリー?アンダーソンとの交流、晩年まで継続される浅田彰とのコラボレーションも登場します。
 会場で当時の雑誌を手に取り、マスメディアの中の芸術家、坂本龍一の表現と思想を体感してください。芸術表現が文化現象として都市空間に拡散する時代、新たな資料体構築の射程を提案する展覧会です(*2)。

 
*1 川崎弘二、松井茂「坂本龍一インタビュー」『bet36体育在线-体育投注官网@[IAMAS]紀要』第11巻、2019年、176-189頁
*2 本展タイトルは、1984年にElizabeth Lennard監督によるフランスのドキュメンタリー番組『Tokyo melody: un film sur Ryuichi Sakamoto』(1985年)に基づく。