作品名/作家情報
vinylion
2枚のレコードから発せられる多種多様な音の組み合わせが、アプリケーションで展開されるサウンドスケープの引き金となる。目には見えない音のコミュニケーションを利用したサウンドインスタレーション。
作品詳細
これまでサウンドに関する制作や活動を行って来た江島和臣と當間忍。サウンドに対して様々なメディアにアプローチするレーベルとして「Laatry」を設立。 今回のサウンドインスタレーションはレーベルコンセプトに基づき、サンプルベースを用いたコミュニケーションが体験できる作品である。
2枚のレコードから発せられる音は、特定の音による「通信ルール(* )」でアプリケーションと繋がっており、鑑賞者はレコードを操作することによって、アプリケーション内から発せられるサンプルベースの音の構築を展開する。この相応の音によるコミュニケーションによって、音楽が展開される。 鑑賞者に与えられた2枚のレコードは、それ自体がサンプルベースで構成されたものであり、各レコードの操作次第で、音構成の組み合わせが変わり、組み合わせに応じた音楽がアプリケーション上で構成される。
自然界におけるサウンドスケープから発せられる音にもレコードに含まれている音のトリガーが存在する偶然性もあり、俯瞰的な関わりによる自動演奏としての体験要素も考えられる。展示空間を抜け出した音体験の拡張性も持ち合わしている。
(* )IAMAS DSPコースによるMobile Media Projectで開発された「USC通信」(非可聴域に近い高周波数でiPhoneに内蔵されているマイクで認識出来る範囲の周波数を使用し特定の信号として音を認識する仕組み)